月竜香とは MROラジオで50年以上続く「竜香の人生相談」と私のラジオ原体験

アマチュア無線局 JF9OYU/ライセンスフリー無線局 いしかわJK946 です。いつもブログをお読みいただきまして、心より感謝申し上げます。

さて、私が小学生の頃、初めて意識して聴いたラジオ番組のパーソナリティーが月竜香さんでした。

記憶の中では日曜日の深夜だったように思います。子どもだった私にとっては、男女のことや大人の人間関係など、少し刺激の強い内容もありました。「ラジオでは、こんな話までしてよいのか」と驚きながら、声だけで進んでいく会話に引き込まれたことを覚えています。

今回、当時の番組名と放送時間を特定できるMROラジオの番組表は、インターネット上では確認できませんでした。このため、日曜日の深夜という部分は、あくまで私自身の記憶として記しておきます。

ただ、月竜香さんの声が、私にとってラジオという媒体への入口だったことは間違いありません。

1973年からMROラジオに出演する月竜香

月竜香さんは、大分県出身の占い師、ラジオパーソナリティーです。MRO北陸放送の公式プロフィールによると、誕生日は4月5日。趣味・特技として「経済学としての株」、好きなものとして「焼き肉」が挙げられています。生年は公式には公表されていません。

月竜香さんは、MROラジオに出演する前年の1972年に、ビクトリー出版から『愛の霊感占い 彼と彼女のSEX相性までわかる』を出版しています。国立国会図書館には、全237ページの図書として所蔵されています。

1997年4月には、新日本総合出版から『卑弥呼のお告げ』を刊行しました。ラジオだけでなく、著書を通しても自身の考え方を伝えてきたことが分かります。

MROラジオで人生相談を始めたのは1973年です。2025年12月、北陸放送はラジオ事業の分社化に関する記事の中で、「竜香の人生相談」を53年続く長寿番組として紹介しました。北陸放送がラジオ放送を開始したのは1952年ですから、月竜香さんはMROラジオの歴史の大半を、放送の現場で歩んできたことになります。

放送局では、番組改編のたびに多くの番組が始まり、そして終了します。同じ人物が半世紀を超えて毎週マイクに向かい、リスナーからの相談に応じ続ける例は、全国の民間ラジオ局を見渡しても極めて珍しいものです。

現在の正式な番組名は「竜香の人生相談」

2026年8月現在の正式な番組名は「竜香の人生相談」です。「月竜香の人生相談」と呼ばれることもありますが、MROラジオの公式表記では、姓の「月」を付けない番組名になっています。

放送時間は毎週月曜日の午後1時から午後4時まで。月竜香さんと西川章久さんが出演しています。

現在の番組は、午後1時10分頃から始まる人生相談を中心に、「寿理の優しい漢方入門」「こころの謡箱」、北國新聞ニュース、天気予報、MROニュースなどを挟みながら進みます。午後3時40分頃には「月竜香 週間占い」が放送されます。

相談の受付時間は、番組案内では月曜日の午後0時30分から午後3時15分頃までとされています。受付電話番号が一時的に変更された例もあるため、相談を希望する場合は、放送当日の番組表やMROラジオの公式案内を確認した方が確実です。

仕事、恋愛、結婚、家族、子どもの進路、人付き合いなど、相談内容は多岐にわたります。radikoの番組紹介にも「全国どこからでも人生相談をお受けします」と記載されており、現在は石川県内だけに閉じた番組ではありません。

話を聞き、必要なところでははっきり答える

「竜香の人生相談」の特徴は、相談者の話を途中で決めつけず、まず相づちを打ちながら聞くことです。その一方で、結論を伝える場面では遠回しな表現を避け、かなり明確に答えます。

ラジオコラムニストのやきそばかおるさんは、2018年にビデオリサーチの媒体で、月竜香さんの助言を厳しさと愛情の双方を感じさせるものとして紹介しています。

相談者は、必ずしも将来の予測だけを求めているわけではありません。誰にも話せなかった悩みを言葉にし、自分の置かれた状況を整理したい人もいます。月竜香さんの役割は、占いの結果を伝えることに加え、相談者の迷いを受け止め、次に進むための方向を示すことにもあるのでしょう。

もちろん、占いや霊感をどのように受け止めるかは人によって異なります。医療、法律、金銭などに関わる問題については、それぞれの専門家や公的な相談機関に確認することも必要です。その点を踏まえても、長い年月にわたり、声を通じて人の悩みに向き合ってきた実績は軽く扱えるものではありません。

予測できない展開も生放送の魅力

長寿番組だからといって、毎回同じ展開になるわけではありません。

2016年のradiko newsの記事では、家族が紛失した物の行方を尋ねる相談が寄せられたことが紹介されています。仕事や結婚といった人生の重要な問題から、日常生活の中で起きた困り事まで、相談の幅が広いことを示す一例です。

同じ記事には、北陸放送へインフルエンザの予防接種に来ていた若い医師を月竜香さんがスタジオに招き、恋人の有無を尋ねたうえで、夜の番組にも来るよう誘ったという、生放送らしい一幕も記録されています。

台本どおりには進まない会話と、相手への率直な関心。こうした展開も、月竜香さんの番組が持つ魅力の一つでした。

月曜夜を彩った「竜香のあぶない8時」

月竜香さんは、人生相談だけを担当してきたわけではありません。月曜日の夜には「竜香のあぶない8時」という番組も放送されていました。

少なくとも2010年代の同番組は、毎週月曜日の午後8時から午後9時まで放送され、人生相談とは異なる自由なトークを楽しめる番組として紹介されています。昼の番組が相談者の悩みを中心に進むのに対し、夜の番組では、共演者やゲストとの会話を通して月竜香さん自身の人柄が、より前面に出ていました。

私が小学生の頃に聴いた番組と「竜香のあぶない8時」との関係は確認できていません。しかし、子どもの私が驚いた少し大人びた話題や、月竜香さんの歯に衣着せぬ語り口は、その後の夜番組にも通じるものがあったのかもしれません。

ラジオ人生相談が半世紀を超えて続く理由

電話による人生相談は、音声だけで成立するラジオと相性のよい企画です。

相談者の表情は見えません。しかし、声の震え、言葉に詰まる間、話す速度、相づちの変化から、文章だけでは伝わりにくい感情が届きます。顔を出さずに話せることも、悩みを打ち明ける際の心理的な負担を軽くします。

そして、相談を聴いているのは、電話をかけた一人だけではありません。同じような問題を抱えるリスナーが、自分自身のこととして耳を傾けています。一つの相談が、放送を通じて多くの人の気持ちを整理するきっかけになります。

月竜香さんの率直な助言は、ときに厳しく聞こえることがあります。それでも番組が50年以上続いてきた背景には、曖昧な慰めで終わらせず、相談者にとって必要だと考えた言葉を伝えてきた姿勢があるのだと思います。

MROテレビも「ラジオのレジェンド」として紹介

2025年1月8日には、MROテレビの「絶好調W」が月竜香さんに密着しました。MROの番組告知では、ふだんはほとんどテレビに出演しない月竜香さんの初登場として紹介されています。

TVerの番組紹介には、当時「MROラジオで52年放送」と記載されました。番組内では出演者が月竜香さんに相談する企画も行われ、長年ラジオを中心に活動してきた月竜香さんが、改めてテレビの視聴者にも紹介されました。

MRO自身が月竜香さんをラジオの「レジェンド」と位置付けたことは、その歩みが一つの番組の歴史を超え、北陸の放送文化の一部として認識されていることを示しています。

今も月曜日の午後に聴ける声

2026年8月現在、「竜香の人生相談」は毎週月曜日の午後1時から放送されています。

石川県内ではMROラジオのAM放送、FM補完放送で聴取できるほか、radikoでも聴くことができます。石川県外から聴く場合は、radikoのエリアフリープランが必要です。

小学生の頃、日曜日の深夜に偶然合わせたラジオの周波数。その向こうから聞こえてきた月竜香さんの声が、私にラジオのおもしろさを教えてくれました。

それから長い年月が過ぎても、月竜香さんはMROラジオのスタジオで、人の悩みに耳を傾けています。時代も放送技術も大きく変わりましたが、人が誰かに話を聞いてほしいという気持ちは変わりません。

50年以上にわたって毎週マイクに向かい続けることは、容易ではありません。月竜香さんがこれまで相談者とリスナーに届けてきた数え切れない言葉と、その歩みに深い敬意を表したいと思います。

これからもお元気で、月曜日の午後に変わらぬ声を届けていただきたいものです。

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