アマチュア無線局 JF9OYU/ライセンスフリー無線局 いしかわJK946 です。いつもブログをお読みいただきまして、心より感謝申し上げます。
さて、北海道旭川市で、HBCラジオとSTVラジオの番組をFM波で聴けるようになります。HBC北海道放送とSTVラジオは2026年6月24日、旭川市にFM補完中継局を開設するため、共同で無線局の免許申請を行い、6月23日付で総務省から予備免許が付与されたと発表しました。運用開始は2026年11月を予定しています。
旭川FM補完中継局の概要
今回開設されるのは、HBCラジオとSTVラジオのFM補完中継局です。FM補完中継局では、AMラジオで放送している番組をFMの周波数でも同時に放送します。一般には「ワイドFM」と呼ばれており、新しい番組を放送する独立したFM局ではありません。
| 放送局 | 周波数 | 送信出力 | 設置場所 | 運用開始予定 | 放送区域の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| HBCラジオ | 94.0MHz | 500W | 旭川市東旭川町倉沼 | 2026年11月 | 旭川市とその周辺 |
| STVラジオ | 92.6MHz | 500W | 旭川市東旭川町倉沼 | 2026年11月 | 旭川市とその周辺 |
HBCラジオとSTVラジオは同じ場所から、それぞれ異なる周波数で放送します。HBCラジオは94.0MHz、STVラジオは92.6MHzで、送信出力はいずれも500Wです。
総務省は2025年11月、旭川市に設置するFM中継局として92.6MHzと94.0MHzを公示し、免許申請を受け付けていました。今回の両社の発表によって、94.0MHzをHBCラジオ、92.6MHzをSTVラジオが使用することが明らかになった形です。
AIR-G’とFM NORTH WAVEが使用する旭山の設備を共用
送信設備は、旭川市東旭川町倉沼に設置されます。ここは旭山に位置する放送施設で、エフエム北海道(AIR-G’)とFM NORTH WAVEが共用している鉄塔と局舎を利用します。
HBCラジオとSTVラジオが別々に新しい送信所を建設するのではなく、既存のFM放送設備が置かれている鉄塔・局舎を活用する計画です。運用開始後は、旭川地区の民放ラジオ4局のFM電波が同じ送信拠点から送り出されることになります。
FM補完中継局とは
FM補完中継局は、AMラジオ局の放送をFM波で補完するための放送局です。都市部の建物内などでAM放送を受信しにくい「都市型難聴」への対策や、自然災害への備えなどを目的に整備されています。
HBCとSTVのプレスリリースでは、AM中継局が自然災害の影響によって放送を継続できなくなった場合でも、FMの周波数を利用して番組を聴けることが、旭川FM補完中継局を開設する目的として説明されています。AMとFMで異なる送信設備を持つことにより、災害発生時の情報伝達手段を複数確保できる点が大きな意味を持ちます。
また、FM放送は一般にAM放送よりも電気的な雑音の影響を受けにくく、対応する放送ではステレオ音声を楽しめます。一方、FM波は山や建物の影響を受けやすいため、「旭川市とその周辺」とされる放送区域内でも、地形や建物、受信アンテナの状態によって受信状況が異なる可能性があります。
旭川で聴くにはワイドFM対応ラジオが必要
HBCラジオは94.0MHz、STVラジオは92.6MHzを使用するため、90MHzを超える周波数に対応したFMラジオやカーオーディオ、カーナビなどが必要です。
従来の国内向けFMラジオには、受信範囲が76.0MHzから90.0MHzまでの製品もあります。このような受信機では旭川FM補完中継局を受信できません。「ワイドFM対応」または「FM補完放送対応」と表示された受信機であれば、一般的に90MHzを超える周波数を受信できます。
受信機には、次の周波数を登録しておくと便利です。
HBCラジオ旭川FM補完中継局:94.0MHz
STVラジオ旭川FM補完中継局:92.6MHz
なお、正式な運用開始前には試験電波が発射される可能性がありますが、試験放送の日程や本放送を開始する詳しい時刻は、2026年6月現在では発表されていません。
旭川のAM放送は終了するのか
今回の発表は、旭川地区のAM放送を終了するという内容ではありません。HBCとSTVのプレスリリースには、既存のAM旭川局を停波するとの記載はなく、FM補完中継局でAMラジオの番組をFM波でも放送すると説明されています。
したがって、現時点ではAMからFMへ完全に切り替えるのではなく、AMとFMの両方で同じ番組を放送する形になると考えるのが適切です。将来的なAM中継局の運用については、今回の発表とは分けて考える必要があります。
予備免許から運用開始まで
2026年6月23日に付与されたのは「予備免許」です。予備免許は、放送局がすでに本放送を開始したことを意味するものではありません。今後、送信設備の設置や調整、試験電波の発射などを経て、必要な手続きが完了した後に正式な運用が始まります。
HBCラジオとSTVラジオはいずれも、2026年11月の運用開始を予定しています。具体的な開局日や試験放送の日程については、今後両社から発表されるものと思われます。
旭川のラジオ受信環境を支える新しい選択肢
北海道は広大で山地も多く、地域ごとに放送中継局を整備することが欠かせません。旭川市とその周辺でHBCラジオとSTVラジオをFMでも受信できるようになることは、日常の聴取環境の改善だけでなく、災害発生時の情報伝達手段を増やすことにもつながります。
2026年11月の運用開始後は、家庭用ラジオだけでなく、ワイドFMに対応するカーオーディオやカーナビでも受信できるようになります。旭川地区のリスナーにとって、AM、FM、radikoという複数の方法から、利用する場所や状況に合った聴き方を選べるようになる点も大きな変化といえるでしょう。
参照・出典
- 総務省「超短波放送(FM放送)を行う中継局の免許の申請の受付」
- HBC北海道放送「旭川市にFM補完中継局を開設へ」プレスリリース
- HBCラジオ「旭川・FM補完中継局開設に関するお知らせ」
- STVラジオ「旭川でもFMで聴くことができるようになります」
- HBCラジオ「ワイドFM 91.5MHz」
- STVラジオ「FMラジオで聴く」
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