ユニデンホールディングス株式会社がCBトランシーバー「CB001RJ」発売〜12万1000円の市民ラジオが初回111台を2分で完売!〜

2026年、ライセンスフリー無線の世界で大きな話題となる新製品が登場しました。

ユニデンホールディングス株式会社が発売する市民ラジオ用CBトランシーバー「CB001RJ」です。

販売価格は121,000円(税込)。発表直後には「CB無線機としては高すぎるのではないか」という声も聞かれました。

ところが、2026年9月1日(火)正午から三才ブックスオンラインショップで始まった初回予約販売では、用意された111台がわずか約2分で完売。その後、決済が完了しなかった注文などによるものとみられる数台が再び購入可能になったものの、それらも短時間で販売終了となりました。

12万円を超える無線機が、なぜこれほど注目されたのでしょうか。

CB001RJそのものだけでなく、ユニデンというメーカー、日本市場へ投入された背景、121,000円という価格、そして販売方法まで見ていくと、今回の製品が一般的なトランシーバーの新製品とは少し違うことが分かってきます。

Uniden(R)とはどのような会社なのか?

Uniden(R)、正式にはユニデンホールディングス株式会社は、東京都中央区に本社を置く通信機器メーカーです。1966年にユニ電子産業株式会社として設立され、1974年にユニデン株式会社へ商号を変更。2015年から現在のユニデンホールディングス株式会社となっています。2026年は創業60周年に当たります。

日本ではコードレス電話や液晶テレビなどを覚えている人もいると思いますが、ユニデンの大きな特徴は海外市場、とりわけ北米で無線通信機器を長年展開してきたことです。

現在も広帯域受信機、CB無線機、UHF帯無線機、海上無線通信機器、車載機器、セキュリティ機器などを手掛けています。中でもCB無線機は同社の歴史と深い関係があります。

ユニデン自身が、北米におけるCB無線機のシェアは50%に達したとしており、1970年代初頭に同社が北米市場で成長する礎となった製品がCB無線機でした。現在でもBearcatシリーズなどを展開し、CBはユニデンを代表する製品分野の一つとなっています。

つまり今回、日本の市民ラジオ市場へ突然現れたメーカーではありません。

むしろ「CB無線機を得意としてきた日本メーカーが、日本国内向けのCB無線機を作った」と考えた方が、CB001RJの位置付けを理解しやすいでしょう。

CB001RJとは?

CB001RJは、日本国内の市民ラジオ制度に対応したハンディタイプのCBトランシーバーです。

ユニデンは「ユニデン史上初となる、新スプリアス対応・国内仕様のCBトランシーバー」と案内しています。海外向け製品をそのまま日本で販売しているわけではなく、電気回路、ソフトウェア、アンテナなどを日本国内の技術基準適合証明・工事設計認証に対応するよう再設計しています。

日本の市民ラジオで使用される26MHz帯の8チャンネルに対応し、空中線電力は0.5W以下。無線従事者免許、無線局免許、登録などを必要とせず使用できます。

アンテナは全長1.965mの折り曲げ式ロッドアンテナです。収納時には折り曲げることができますが、取り外しはできません。使用時には最後まで伸ばして使用するよう取扱説明書にも記載されています。

CB001RJの主な仕様

項目仕様
製品名CB001RJ
種別CBトランシーバー・市民ラジオ
送受信周波数26.968~27.144MHz
チャンネル数8チャンネル
1ch26.968MHz
2ch26.976MHz
3ch27.040MHz
4ch27.080MHz
5ch27.088MHz
6ch27.112MHz
7ch27.120MHz
8ch27.144MHz
電波形式A3E・振幅変調(AM)
送信出力0.5W以下
周波数安定度50ppm
受信方式ダブルスーパーヘテロダイン
受信感度-110dBm(10dB S/N)
アンテナ折り曲げ式ロッドアンテナ
アンテナ長1.965m
電源単3アルカリ乾電池9本、または単3ニッケル水素充電池9本
電源電圧13.5V・アルカリ乾電池使用時
送信時消費電流400mA
待受時消費電流50mA
使用温度範囲-10~55℃
スピーカー8Ω・1W・直径36mm
本体寸法幅54×高さ165×奥行42mm
重量360g・電池、ストラップ除く
主な機能スキャン、デュアルウォッチ、ANL、キーロック、バックライト、10段階S/RFメーター
付属品専用ハードケース、ベルトクリップ、ストラップ、取扱説明書、保証書
販売価格121,000円(税込)

仕様はユニデン公式情報および取扱説明書によります。

単純な8チャンネルのCB機というだけでなく、スキャンやデュアルウォッチ、ANL(Automatic Noise Limiter)、バックライト付き液晶など、現代的な操作性を持たせていることも特徴です。

なぜ今になって日本国内向けCBトランシーバーなのか?

ここが非常に興味深いところです。

日本国内では、ソニー、松下電器産業、東芝、日立製作所などが市民ラジオ用トランシーバーを販売していた時代がありました。しかし、国内大手メーカーによる新品のCBトランシーバーが普通に店頭へ並ぶ時代はすでに遠い過去となっています。

一方、ライセンスフリー無線の愛好家の間では現在でも27MHz帯市民ラジオの人気があります。特に春から夏にかけて発生するスポラディックE層、いわゆるEスポを利用すると、空中線電力わずか0.5Wながら数百kmから1,000kmを超える交信が成立することがあります。

ただし、古い市民ラジオ機には旧スプリアス規格の問題があり、安心して長期間使用できる新しい合法CB機への需要は以前から存在していました。

ユニデン側が国内投入の理由を単純な一つの理由として説明しているわけではありませんが、これまでの流れを見ると背景が見えてきます。

2025年、ユニデンは約40年ぶりにハムフェアへ出展しました。その年には、ユニデン、三才ブックス「ラジオライフ」編集部、ウェッジ株式会社が協力して日本市場向け広帯域受信機「BC160J-WED」を投入しています。海外製品で実績のあるユニデンが、再び日本の無線・受信愛好家へ向けた製品を展開する動きが始まっていました。

そして2026年に登場したのがCB001RJです。

もともとCB無線機を世界規模で展開してきたユニデンにとって、技術的には非常に得意なカテゴリーです。そこへ現在も一定数の熱心な愛好家が存在する日本市場が重なったと考えると、製品化には十分な意味があります。

大量販売を狙う商品というより、規模は小さくても購買意欲の高い愛好家市場へ投入するニッチ商品と見るのが適切でしょう。

121,000円は本当に高すぎるのか?

CB001RJの発表時、最も話題になったのが121,000円(税込)という価格でした。

市民ラジオは送信出力0.5W、8チャンネルですから、スペック表だけ見れば「12万円もするのか」と感じても不思議ではありません。

さらに、海外で販売されているユニデン製CBハンディ機の価格を知っている人からは、海外モデルとの価格差を指摘する声もありました。

しかし、この比較には注意が必要です。

ラジオライフ編集部は価格に関する反響を受け、海外向け製品の筐体は利用しているものの、日本仕様は国内規格への対応に合わせて内部を専用設計しており、約2mの固定式ロッドアンテナも特注品であること、小規模な国内市場向けの小ロット生産であることなどを説明しています。さらに国内の無線販売店に対するユニデンの流通網が現在十分にないため、三才ブックスを通じた販売方式になったという背景も伝えられています。

ここは重要です。

大量に生産して世界中で販売する製品と、国内制度に合わせて設計変更し、限られた市場へ少量生産する製品では、1台当たりに負担させなければならない開発費や製造コストが大きく変わります。

CB001RJでは少なくとも、

  • 国内8チャンネルへの対応
  • 国内向け回路・ソフトウェアの再設計
  • 工事設計認証への対応
  • 約1.965mの特注アンテナ
  • 小ロット生産
  • 国内向け取扱説明書やサポート体制
  • 専用ハードケース

といった要素があります。

ユニデンは121,000円の原価内訳を公開していません。そのため、「技適に何円」「アンテナに何円」といった具体的な計算をすることはできません。

しかし、北米向け量産品の販売価格だけを持ってきて「同じ筐体なのだから日本仕様も同じ程度の価格で販売できるはず」と考えるのも適切ではないでしょう。

そして何より、価格に対する市場の答えは9月1日に出ることになりました。

初回111台は正午からわずか2分で完売!

CB001RJの初回予約販売は2026年9月1日(火)12時00分、三才ブックスオンラインショップで始まりました。

販売価格は121,000円(税込)。

初回ロットは111台。

1人1台限りです。

三才ブックスの商品ページでは事前に、カートへ入れただけでは商品は確保されず、決済ページで注文を完了した段階で確保されることも案内されていました。

そして販売開始。

約2分後には111台が完売しました。

単純計算すれば、121,000円×111台で13,431,000円です。1,300万円を超える商品が数分で動いたことになります。

その後、決済が正常に終了しなかった注文などがあったためか、数台が再び購入できる状態になりましたが、こちらもほどなく販売終了となりました。

「12万1000円は高すぎる」という意見が存在した一方で、その価格でも111人以上が販売開始時刻に購入しようとしていたことになります。

少なくとも初回ロットについては、価格設定が需要を完全に阻害したとは言えない結果になりました。

ラジオライフからハムフェアそして9月1日という流れ

今回の販売をマーケティングの視点から見ると、非常に興味深いスケジュールになっています。

8月21日にユニデンがCB001RJを正式発表。

8月25日発売の「ラジオライフ2026年10月号」では実機リポートに加え、メーカー開発陣へのインタビューを掲載。国内投入までの経緯、日本仕様への変更、アンテナ、価格などについて詳しく取り上げています。

続いて8月29日(土)と30日(日)には、東京都江東区の有明GYM-EXで「ハムフェア2026」が開催されました。

ユニデンもブースを出展し、CB001RJの実機を展示。購入を考えていた人は、発売前に実物を持ち、サイズ感や操作感、約2mのアンテナを確認する機会がありました。

そしてハムフェアが終了した翌々日の9月1日正午から予約販売開始です。

時系列にすると、

正式発表

ラジオライフで詳細を知る

SNSや無線関連サイトで話題になる

ハムフェアで実機を見る

購買意欲が高まる

数日も空けず予約販売

という流れです。

もちろん、ユニデンや三才ブックスが「購買意欲が冷める前に売る」という意図でこの日程を組んだと公式に説明しているわけではありません。

しかしマーケティングの観点から見ると、認知、情報収集、実機体験、購入というプロセスが極めて短期間に連続しており、購買意欲が最も高いタイミングで注文を受ける形になっています。

さらに「初回111台」という希少性も加わりました。

「あとで考えよう」ではなく、「今回を逃すと次にいつ買えるか分からない」という心理が働きやすい条件です。

結果として、121,000円という趣味の無線機として決して安くない価格でありながら、正午の販売開始から約2分で初回分が終了しました。

販売戦略として見ても非常に興味深い事例です。

詳細を知りたいならラジオライフ2026年10月号

CB001RJについてさらに詳しく知りたい人には、2026年8月25日発売の「ラジオライフ2026年10月号」も参考になります。

同号では第3特集としてユニデンを取り上げ、CB001RJの実機リポートだけでなく、開発陣へのインタビューも掲載されています。

特に、

  • なぜ国内向けCBを作ったのか
  • 海外モデルと何が違うのか
  • アンテナはなぜこの構造なのか
  • なぜ121,000円なのか

といった、スペック表だけでは分からない部分を知りたい人には興味深い内容でしょう。

CB001RJの予約注文は三才ブックスオンラインショップ

CB001RJの販売窓口は三才ブックスオンラインショップです。

販売そのものはユニデンホールディングス株式会社が行い、三才ブックスが注文受付、決済、発送業務を担当する形となっています。

初回111台はすでに販売終了しています。

しかし商品ページには「再入荷お知らせ」が用意されています。

初回ロットがわずか約2分で完売したことを考えれば、次期ロットが用意される可能性には期待したいところです。ただし、2026年9月1日現在、次回販売台数や販売時期について正式な案内は確認できません。

CB001RJが欲しかったものの初回販売に間に合わなかった人は、三才ブックスオンラインショップの商品ページを開き、「再入荷お知らせ」からメールアドレスを登録しておくことをおすすめします。

次回販売が行われる場合、今回と同様に短時間で注文が集中する可能性があります。

日本の市民ラジオ市場は再び動くのか

初回111台という数字だけを見れば、大量生産される一般向け家電とは比較にならない小さな市場です。

しかし、その111台が約2分で売れたことには別の意味があります。

現在でも日本には、新品の合法CBトランシーバーに10万円を超える金額を出してでも購入したい愛好家が一定数存在することが、非常に分かりやすい形で示されました。

ユニデンにとって初回111台は、市場の反応を見るテスト販売という側面もあったのかもしれません。これは公式発表ではなく推測ですが、少なくとも初回販売の結果だけを見るなら、需要が存在することは確認できたと言えそうです。

次期ロットが何台になるのか。

CB001RJが継続販売されるのか。

さらには改良モデルや別タイプの国内向けCB機まで登場するのか。

CB001RJの本当の面白さは、111台が2分で売れたというニュースだけではありません。

北米CB市場を長年支えてきたユニデンが、日本の市民ラジオ市場へ本格的に戻ってきた最初の一台になるのか。

これからの展開にも注目したいと思います。

参照

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