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約27年ぶりに「接続」できた――韓国映画『接続 ザ・コンタクト』がPrime Videoなどで配信開始

アマチュア無線局 JF9OYU/ライセンスフリー無線局 いしかわJK946 です。いつもブログをお読みいただきまして、心より感謝申し上げます。

さて、もう一度観たいと思いながら、いつの間にか30年近い歳月が流れてしまった映画があります。1997年に韓国で公開された『接続 ザ・コンタクト』です。

これまで日本では気軽に観られる機会がほとんどありませんでしたが、2026年7月からPrime Video、U-NEXT、FODなどの動画配信サービスで順次配信されるようになりました。私にとっては、長いあいだ途切れていた回線が、約27年ぶりに再びつながったような出来事です。

『接続 ザ・コンタクト』が2026年7月から動画配信開始

『接続 ザ・コンタクト』は、韓国映画の旧作や日本初公開作品を集めた配信企画の一本として、2026年7月1日から各動画配信サービスで順次配信が始まりました。2026年7月22日現在、Prime Videoではプライム会員向けの見放題作品として案内されているほか、U-NEXTやFODなどでも視聴できます。配給側からは、DMM TV、Prime Video内のチャンネルK、ビデオマーケットなどでの配信も案内されています。ただし、サービスによって配信開始日や見放題・レンタルなどの条件が異なる場合があるため、視聴前に各サービスの最新情報をご確認ください。

気になる配信期間については、現時点で配信終了日の告知は確認できませんでした。そのため「期間限定配信」と断定することはできませんが、動画配信作品は配信契約の更新などによって予告なく終了することがあります。「いつか観よう」と思っているうちに、また観られなくなってしまう可能性もありますので、気になる方は早めにご覧になることをおすすめします。

ラジオと音楽、PC通信が結び付ける二人の物語

『接続 ザ・コンタクト』は、チャン・ユニョン監督が手がけ、ハン・ソッキュとチョン・ドヨンが主演した1997年の韓国映画です。公開当時の韓国では大きな反響を呼び、「接続シンドローム」と呼ばれる社会現象を巻き起こした作品としても知られています。

主人公のドンヒョンは、ラジオの音楽番組を担当するプロデューサーです。過去の恋を引きずりながら、心を閉ざすように日々を過ごしています。一方のスヒョンは、ホームショッピング番組のガイドとして働きながら、身近にいる男性へのかなわない思いを抱えています。

ある日、ドンヒョンのラジオ番組から流れてきた一曲の音楽をスヒョンが聴き、番組へリクエストを送ったことから、顔も本名も知らない二人のやり取りが始まります。二人をつなぐのは、スマートフォンもSNSも存在しなかった時代のPC通信です。

画面に文字を打ち込み、相手からの返信を待つ。顔が見えないからこそ、普段は口にできない気持ちを正直に書くことができる。二人はそれぞれに報われない恋を抱えながら、匿名の会話を通じて少しずつ心を通わせていきます。

韓国映画らしいすれ違いや、いくつもの片思いが交差する人間関係も盛り込まれていますが、物語は決して騒がしく進みません。誰かを思い続ける気持ち、過去を手放せない苦しさ、顔の見えない相手に心を開いていく戸惑いが、1990年代のソウルの空気とともに静かに描かれています。

私が初めて観た韓国映画

私が『接続 ザ・コンタクト』を初めて観たのは、1999年10月10日(日)にNHK教育で放送された「アジア映画劇場」でした。自分の記憶の中では1998年頃の出来事だと思っていましたが、放送記録を確認すると1999年10月10日となっていました。

この作品は、私が初めて観た韓国映画でもあります。現在のように韓国映画や韓国ドラマが身近な存在になる前で、テレビで韓国映画に出会う機会も、今ほど多くはありませんでした。当時は私自身も韓国へ何度か足を運んでいた時期だったことから、映画の中に映るソウルの街並みや、登場人物たちの生活に強く引き付けられたことを覚えています。

派手な事件が次々に起きる映画ではありません。しかし、ラジオから流れる音楽、レコードに針を落とす瞬間、PC通信の画面に現れる短い言葉、ポラロイドカメラ、夜のソウルを走る車など、私の好きなものが随所に詰まっていました。

特に印象的だったのは、ラジオという一方向のメディアと、PC通信という双方向のメディアが、一つの音楽を介して結び付いていることです。最初はラジオから不特定多数のリスナーへ届けられた一曲が、やがて二人だけの会話へと変わっていく。その流れが、映画の題名である「接続」という言葉に重なります。

ヴェルヴェット・アンダーグラウンドと『ラヴァーズ・コンチェルト』

この映画を語るうえで、音楽は外せません。二人をつなぐ重要な曲として登場するのが、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「Pale Blue Eyes」です。そして、作品全体を包むように流れるサラ・ヴォーンの「A Lover’s Concerto」も、映画を観た人の記憶に深く残る一曲です。

単に有名な洋楽を挿入したのではなく、音楽そのものが登場人物の記憶を呼び起こし、新しい関係を生み出し、物語を前へ進めていきます。韓国映画振興委員会の紹介によると、本作のOSTは100万枚を超える売り上げを記録し、「Pale Blue Eyes」は韓国でヴェルヴェット・アンダーグラウンドを広く知らしめるきっかけにもなったそうです。

Korean Film Council「The sounds of Korean films」

私も『接続 ザ・コンタクト』のサウンドトラックを持っています。曲を聴くだけで、映画の映像や1990年代末の自分の記憶までよみがえってくるように感じます。映画音楽というよりも、作品と出会った時代そのものを閉じ込めたアルバムなのかもしれません。

未開封のビデオを持っているのに観られなかった(笑)

実は、サウンドトラックだけでなく『接続 ザ・コンタクト』のVHSビデオも持っています。しかし、現在はビデオデッキを持っていないため、いまだに封を開けないままです(笑)。

もう一度観るためにビデオを手に入れたはずなのに、そのまま年月だけが過ぎてしまいました。DVDやBlu-rayとして容易に入手できる作品でもなく、配信サービスで常に視聴できるわけでもなかったため、「また観たい」という思いだけを抱えながら、気が付けば初めて観てから約27年が経っていました。

そんな作品が、2026年になってPrime Videoなどで配信されるとは思ってもいませんでした。未開封のVHSを横目に、インターネットを通じて映画を観ることになるとは、PC通信が物語の中心だった1997年の時点では想像もできなかった未来です。

いつでもつながれる時代だからこそ観てほしい

現在は、スマートフォンを使えば相手の顔を見ながら話すことができ、メッセージも一瞬で届きます。誰がどこにいるのか、何をしているのかさえ、SNSを開けば分かる時代です。それでも、人と人とが本当の意味で「接続」することは、昔より簡単になったとは限りません。

『接続 ザ・コンタクト』に描かれているのは、通信技術の新しさではなく、顔が見えない相手だからこそ話せることや、言葉だけを頼りに誰かを理解しようとする時間です。返信を待つ静けさや、相手の短い言葉を何度も読み返す時間は、常時接続が当たり前になった現在では、かえって新鮮に映るかもしれません。

ラジオ、レコード、洋楽、PC通信、ポラロイドカメラ、1990年代のソウル、そして韓国映画らしい切ないすれ違い。これらの要素に少しでも心を引かれる方には、ぜひ観ていただきたい作品です。

私にとって『接続 ザ・コンタクト』は、単なる懐かしい韓国映画ではありません。初めて韓国映画の魅力を教えてくれた作品であり、ラジオや音楽、通信によって人と人とがつながる面白さを描いた、今も大切な一本です。

約27年ぶりに、ようやくもう一度「接続」することができました。

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