アマチュア無線局 JF9OYU/ライセンスフリー無線局 いしかわJK946 です。いつもブログをお読みいただきまして、心より感謝申し上げます。
さて、最初にお断りしておきますが、今回の記事は実際に開局予定のある放送局について紹介するものではありません。あくまでも「もし金沢に、もう一つコミュニティFM局を作るとしたら」という完全な妄想企画です。
ただし、どうせ妄想するのであれば、単に「こんなラジオ局があったらいいな」というところで終わらせるのではなく、法人名称、愛称、周波数、送信所、番組編成、ステーションロゴ、キャッチコピー、さらには放送設備まで考えて、できるだけ実在するFM局に近いところまで設定を作り込んでみたいと思います。
金沢にはすでにコミュニティFM局としてラジオかなざわがあり、県域FM局としてエフエム石川、さらにMRO北陸放送もAM放送とFM補完放送を展開しています。つまり、新たにFM局を作るのであれば、既存局と似たような番組を放送しても存在意義は生まれません。地域のお知らせや長時間のトークを中心にしたコミュニティFMでもなく、県域FM局のようにヒット曲や全国的な情報を広く扱うわけでもなく、AMラジオ的なニュースやワイド番組とも違う。むしろ、それらとは正反対の方向へ振り切ったほうが面白いのではないかと思います。
そこで考えたのが、都会的で洗練され、音楽を最優先する都市型FM局です。イメージとしてはJ-WAVEのようにステーション全体の世界観を大切にしながら、AFNのように余計な言葉を挟まず、テンポよく音楽と情報が流れていくスタイルです。もちろん、どちらかをそのまま模倣するわけではありません。あくまでも金沢という街の個性に合わせ、金沢だからこそ成立するFMステーションを作る、というのが基本的な考え方です。
- 1 法人名称は「金沢エフエム放送株式会社」、愛称は「金沢シティFM」
- 2 キャッチコピーは「THE SOUND OF KANAZAWA.」
- 3 ロゴは観光地らしさよりも「都市のFM局らしさ」を優先する
- 4 周波数は「87.6MHz」という設定にする
- 5 最大の特徴は、送信所を医王山に置くこと
- 6 医王山送信所の想定スペック
- 7 演奏所は金沢の中心部に置きたい
- 8 番組編成の基本は「MUSIC FIRST」
- 9 選曲は洋楽を中心に、局の世界観で決める
- 10 24時間番組表は大きなゾーン編成にする
- 10.1 00:00-02:00 MIDNIGHT CITY
- 10.2 02:00-05:00 AFTER HOURS
- 10.3 05:00-06:00 CITY AWAKENING
- 10.4 06:00-09:00 KANAZAWA MORNING FLOW
- 10.5 09:00-12:00 CITY WORKS
- 10.6 12:00-14:00 KANAZAWA LUNCH BEAT
- 10.7 14:00-17:00 URBAN AFTERNOON
- 10.8 17:00-20:00 CITY DRIVE 87.6
- 10.9 20:00-22:00 KANAZAWA NIGHT GROOVE
- 10.10 22:00-24:00 THE NIGHT SESSION
- 11 毎時55分からは「CITY UPDATE」
- 12 災害時は一瞬で地域メディアへ切り替える
- 13 インターネット配信は最初から重要な柱にする
- 14 CMまで含めてステーションブランドを作る
- 15 DJは「パーソナリティ」ではなく「CITY CURATOR」
- 16 金沢と南砺を一つの文化圏として結ぶ
- 17 医王山から流れてくる「THE SOUND OF KANAZAWA.」
法人名称は「金沢エフエム放送株式会社」、愛称は「金沢シティFM」
この架空の放送局の法人名称は、あえてオーソドックスに「金沢エフエム放送株式会社」とします。英語表記は「KANAZAWA FM BROADCASTING CO., LTD.」。一方、放送上の愛称は「KANAZAWA CITY FM」、日本語では「金沢シティFM」とします。
法人名称は堅実ですが、放送局としてのブランドは徹底的に都会的に仕上げます。コミュニティFMであることを隠す必要はありませんが、それを前面に押し出すこともしません。リスナーに意識してもらいたいのは放送制度上の分類ではなく、「金沢の街に流れている一つのステーション」という存在感です。
金沢には、古いものと新しいものが自然に共存しています。ひがし茶屋街や長町武家屋敷跡のような歴史的な景観がある一方で、金沢21世紀美術館、鈴木大拙館、現代建築、工芸、ファッション、ホテル、カフェ、レストランなど、現代的な感性と結びつく要素も非常に多い街です。
そうした金沢の空気を音に置き換えることができれば、従来型の「地域密着ラジオ」とは少し違う、新しいローカルメディアになるのではないでしょうか。
この放送局のコンセプトは、
LOCAL BUT URBAN.
地域に根ざしているけれど、ローカルっぽくない。街の情報を届けるけれど、地域情報番組だけに終始しない。金沢に住む人が日常的に聴くだけでなく、観光客がホテルやレンタカーで偶然耳にしたときにも「金沢にはこんなFM局があるのか」と思ってもらえるような放送局を目指します。
キャッチコピーは「THE SOUND OF KANAZAWA.」
メインとなるキャッチコピーは、シンプルに「THE SOUND OF KANAZAWA.」とします。
ここでいう「SOUND」は、単に音楽だけを指しているわけではありません。金沢駅周辺の朝の空気、香林坊や片町の賑わい、犀川や浅野川の流れ、雨の日の街、冬の雪、ホテルやカフェの空間、夜の街に流れる音楽、そして東の山並みとして街を見守る医王山まで、金沢を構成するさまざまな要素を一つの「音」として捉えます。
さらに、もう一つのサブコピーとして、
FROM KANAZAWA, ACROSS THE MOUNTAINS TO NANTO.
という言葉も使いたいところです。
「金沢から、山を越えて南砺へ。」
後ほど詳しく触れますが、この金沢シティFMでは金沢市だけを放送の世界として捉えるのではなく、県境を越えた南砺市までを一つの生活圏、文化圏として考えます。その象徴となる言葉です。
ロゴは観光地らしさよりも「都市のFM局らしさ」を優先する
金沢の放送局というと、兼六園、鼓門、金箔、雪吊り、加賀友禅といったモチーフを使いたくなります。しかし、金沢シティFMでは、あえてそうした典型的な「金沢らしさ」を前面には出しません。
ロゴの基本は「KANAZAWA CITY FM」という英字だけ。太めのサンセリフ体を使い、「KANAZAWA」を主役に、その下または横に「CITY FM」を配置します。シンボルマークを加えるのであれば、医王山から放射されるFM電波をイメージした、ごく細い3本程度のラインで十分です。
色使いも金色を多用せず、ブラック、ホワイト、チャコールグレーを基本にします。デジタル媒体やスタジオサインには一色だけアクセントカラーを使い、全体としてはホテルやデザインオフィス、海外のラジオステーションのような印象を目指します。
重要なのは、ステッカーにして車へ貼っても違和感がなく、MacBookに貼っても格好よく、Tシャツにして普通に着られることです。ロゴそのものを「放送局の宣伝物」にするのではなく、一つのブランドアイコンとして成立させたいと思います。
周波数は「87.6MHz」という設定にする
この妄想の中では、周波数は87.6MHzとします。
ステーションIDでは、
KANAZAWA CITY FM 87.6
と読み上げます。
例えば、
「You’re listening to Kanazawa City FM, Eighty-Seven Point Six. The Sound of Kanazawa.」
といったジングルが、洋楽の合間に自然に流れてくるイメージです。
もちろん、87.6MHzという周波数はあくまでも架空の設定です。実際のFM放送局の周波数は、事業者が自由に選べるものではなく、既存のFM放送局やFM補完中継局などとの混信関係、周波数利用状況、放送区域などを踏まえた調整が必要になります。
しかし、架空のFM局を構想する以上、やはり「局名+周波数」があったほうがリアリティは格段に増します。
だから今回は、
KANAZAWA CITY FM 87.6MHz
という設定で進めます。
最大の特徴は、送信所を医王山に置くこと
金沢シティFM最大の特徴は、送信所です。
一般的なコミュニティFMであれば、市街地のビル屋上や自治体施設などに送信設備を設け、比較的限定された地域をサービスエリアとする方法が考えられます。しかし、この架空局では、あえて医王山周辺に送信所を設置します。
医王山は金沢市と富山県南砺市の県境に位置し、金沢側から見れば東側の山、南砺側から見れば西側の山にあたります。つまり、この場所からFM電波を送信すれば、実際には地形やアンテナ、送信出力などの詳細な検討が必要になるものの、金沢側と南砺側の双方を意識した放送エリアを構想することができます。
この発想の根底にあるのは、
「県境ではなく、人の生活圏を放送エリアとして考える」
という考え方です。
金沢市は石川県、南砺市は富山県ですが、人の移動は行政界によってきれいに分断されているわけではありません。南砺市から金沢方面へ通勤・通学する人もいれば、金沢から福光、城端、五箇山方面へ仕事や観光で向かう人もいます。国道304号を通れば、金沢と南砺は山を越えて直接結ばれています。
そう考えると、「石川県のラジオ」「富山県のラジオ」という区分だけではなく、金沢と南砺を一つの生活圏として捉えるFM局があっても面白いのではないでしょうか。
この局では、行政区分よりも「人の流れ」を重視します。
金沢の情報を南砺へ届け、南砺の情報を金沢へ届ける。そうすることで、県境の両側に暮らす人たちが、一つのFM局を共有することになります。
医王山送信所の想定スペック
ここからは、かなり具体的な妄想になります。
実際に送信所を設置する場合には、総務省との調整、電波伝搬シミュレーション、既存局への混信検討、放送区域、設置場所、アンテナ高など、多くの技術的・制度的な検討が必要です。
その前提で、金沢シティFMの医王山送信所を次のように想定します。
送信所名称:金沢シティFM 医王山送信所
周波数:87.6MHz
空中線電力:20W
放送方式:FMステレオ放送
送信機:現用送信機+予備送信機による冗長構成
送信アンテナ:FM放送用ダイポール系アンテナ
アンテナ構成:金沢市街地側と南砺市側への電界確保を意識した指向性設計
演奏所-送信所間回線:IP回線を主系統、別系統回線をバックアップ
非常電源:UPS+非常用発電設備
想定主要サービスエリア:金沢市主要部および南砺市西部を中心とする地域
補完手段:インターネットによるサイマル配信
ここで重要なのは、「山の上だから遠くまで飛ばせばいい」という発想にしないことです。
医王山のような高所から放送すると、金沢平野方面では非常に広い見通しが得られる可能性があります。一方で南砺側については、谷や山岳地形の影響を受ける場所も少なくありません。そのため、本当に設計するのであれば、アンテナの高さ、指向性、送信出力、設置地点などを慎重に検討し、必要な地域へ適切な電界を確保しながら、必要以上の広域化を避けることが重要になります。
このあたりは妄想でありながら、放送技術的には非常に面白いところです。
演奏所は金沢の中心部に置きたい
送信所が医王山なら、スタジオは反対に金沢の中心部へ置きたいところです。
候補としては、香林坊、片町、竪町、広坂周辺が理想です。できれば道路から見える1階または2階にガラス張りのスタジオを設けます。
ただし、昔ながらのサテライトスタジオのような雰囲気にはしません。
外から見ると、ラジオ局というよりもデザインオフィスや小さなギャラリーのように見える空間にします。室内にはDJコンソール、マイク、ターンテーブル、モニターなどがあり、壁には「KANAZAWA CITY FM 87.6」というロゴだけを配置。夜になると照明が変わり、街の景観の一部としてスタジオそのものが存在するイメージです。
放送局を単なる情報発信拠点ではなく、金沢の都市文化を構成する一つの場所にしたいと思います。
番組編成の基本は「MUSIC FIRST」
金沢シティFMの最大の特徴は、やはり音楽です。
番組編成の基本方針は、
MUSIC FIRST.
とします。
パーソナリティが長時間話し続ける番組は、原則として作りません。もちろんニュースや地域情報、DJのトークは必要ですが、それらは音楽の流れを壊さない程度に短くまとめます。
例えば朝の番組なら、3曲から4曲を連続して放送し、その後に40秒程度のDJトークを挟み、天気や交通情報を伝えたら、すぐに次の音楽へ戻る。そのくらいのテンポで十分です。
「現在の金沢は18℃。医王山周辺には少し雲がかかっています。国道304号の県境付近では路面が濡れていますので、南砺方面へ向かう方は安全運転で。それではここから30分、ノンストップで。」
この程度でいいのです。
ラジオそのものが主役になるというより、仕事、ドライブ、カフェ、ホテル、ショップなど、それぞれの日常空間の背景に自然に流れていることを目指します。
選曲は洋楽を中心に、局の世界観で決める
選曲は洋楽を多めにします。
最新のUS・UKチャートだけではなく、1980年代、1990年代、2000年代の洋楽、R&B、SOUL、JAZZ、FUNK、AOR、HOUSE、LOUNGEなども時間帯に合わせて積極的に流します。
もちろん邦楽を排除する必要はありません。
ただし、「売れているから流す」「流行しているからかける」というだけではなく、金沢シティFMの世界観に合うかどうかを重視します。日本のアーティストでも、都市型のサウンドや洗練された楽曲であれば積極的に選曲します。
重要なのはジャンルではなく、
「この曲を金沢シティFMで流したときに違和感がないか」
ということです。
24時間番組表は大きなゾーン編成にする
番組は細かく分割するのではなく、時間帯ごとに大きなゾーンを設けます。
00:00-02:00 MIDNIGHT CITY
R&B、NEO SOUL、JAZZ、LOUNGEなどを中心とする深夜帯。トークは最小限にし、夜の金沢に静かに溶け込む選曲を行います。
02:00-05:00 AFTER HOURS
ほぼノンストップに近い音楽ゾーン。CHILL、AMBIENT、SOUL、JAZZなどを中心に構成し、毎時59分にステーションIDと簡単な気象情報だけを放送します。
05:00-06:00 CITY AWAKENING
一日の始まりに合わせ、ACOUSTIC、AOR、SOULなどから徐々にテンポを上げていきます。
06:00-09:00 KANAZAWA MORNING FLOW
朝の看板番組です。洋楽を中心に、ニュース、天気、道路交通、鉄道、航空情報を短く挟みます。特に金沢-南砺間の移動を意識し、国道304号周辺の情報も重点的に扱います。
09:00-12:00 CITY WORKS
オフィス、ホテル、ショップ、カフェなどで流すことを意識した時間帯。POP、AOR、SOUL、CITY POPなどを中心に、仕事を邪魔しないテンポで構成します。
12:00-14:00 KANAZAWA LUNCH BEAT
昼休みは少しテンポを上げ、最新洋楽、R&B、国内アーティストなどを中心に編成します。金沢や南砺のランチ、ショップ、イベント情報も短く紹介します。
14:00-17:00 URBAN AFTERNOON
午後は再び落ち着いた選曲へ。JAZZ、SOUL、AOR、ACOUSTICなどを中心に、ラジオを意識しすぎず聞き流せる時間帯を作ります。
17:00-20:00 CITY DRIVE 87.6
夕方のもう一つの看板番組です。金沢市内の道路交通情報に加え、国道8号、157号、159号、304号、北陸自動車道などの情報を短く伝えます。
南砺から金沢へ通勤している人、金沢から南砺へ帰宅する人、県境を越えて移動する人たちに向けた番組です。
20:00-22:00 KANAZAWA NIGHT GROOVE
JAZZ、FUNK、SOUL、R&B、AORを中心とした大人向けの時間。金沢のホテル、バー、レストランなどで流しても違和感のない音を目指します。
22:00-24:00 THE NIGHT SESSION
曜日ごとにテーマを変えます。月曜日はJAZZ、火曜日はAOR、水曜日は90年代、木曜日はR&B、金曜日はHOUSE&CLUB MUSICというように、夜が深くなるにつれて局の表情も変わっていきます。
毎時55分からは「CITY UPDATE」
音楽を重視する一方で、地域情報を軽視するわけではありません。
毎時55分から約5分間、「CITY UPDATE」という短い情報枠を設けます。
国内主要ニュース、金沢・南砺周辺のニュース、気象情報、道路交通情報、鉄道運行情報、航空情報、イベント情報などを簡潔にまとめ、長々と原稿を読むことはしません。
必要な情報だけを伝えて、毎正時には再び音楽へ戻ります。
これによって「情報は得られるけれど、ずっとニュースを聞かされるわけではない」という絶妙なバランスを狙います。
災害時は一瞬で地域メディアへ切り替える
普段は音楽中心ですが、災害時には当然ながら役割を変えます。
地震、大雨、大雪、土砂災害、停電、道路通行止めなどが発生した場合には、通常番組を中断し、地域情報を最優先します。
特に医王山周辺は金沢と南砺を結ぶ県境地域でもあり、国道304号の通行状況や山間部の気象情報は、日常的に県境を越えて移動する人にとって重要です。
平常時は、
MUSIC FIRST.
非常時は、
LOCAL FIRST.
この切り替えができてこそ、コミュニティFMとしての存在価値が生まれると思います。
インターネット配信は最初から重要な柱にする
現代のFM局を考えるのであれば、電波だけでは不十分です。
金沢シティFMでは、FM87.6MHzによる地域放送と同時に、インターネットによるサイマル配信も最初から重要な柱にします。
FMでは金沢・南砺へ。
インターネットでは全国、そして海外へ。
スマートフォンアプリやWebプレーヤー、スマートスピーカーから簡単に聴けるようにし、PodcastではDJインタビューや地域文化、音楽に関するコンテンツを配信します。
YouTubeも活用しますが、何でも映像化するわけではありません。
あくまでも中心にあるのは「音」です。
画面を見なくても楽しめることが、ラジオの最大の魅力だと思います。
CMまで含めてステーションブランドを作る
金沢シティFMでは、CMも番組の一部として考えます。
どれだけ選曲やジングルが洗練されていても、突然まったく違うテンションのCMが流れれば、ステーション全体の世界観が壊れてしまいます。
そのため、広告主もある程度方向性を意識します。
ホテル、レストラン、カフェ、ファッション、輸入車、住宅、インテリア、航空会社、美術館、旅行、イベントなど、金沢シティFMのリスナーと親和性の高い企業や店舗を中心に営業します。
CM制作についても放送局側が積極的に関わり、単に広告枠を販売するのではなく、
「KANAZAWA CITY FMというブランド空間に企業が参加する」
という考え方で展開します。
DJは「パーソナリティ」ではなく「CITY CURATOR」
DJについても、従来のラジオパーソナリティとは少し違う存在にしたいと思います。
長時間しゃべれる人である必要はありません。
必要なのは、音楽と街を知っていることです。
ミュージシャン、DJ、ホテルマン、バーテンダー、料理人、写真家、建築家、デザイナー、ショップスタッフ、外国人住民など、それぞれの分野に詳しい人がマイクの前に立ちます。
自分自身を売り込むのではなく、音楽、人、店、文化、街を紹介する。
その意味では「パーソナリティ」というより、
CITY CURATOR
という言葉のほうが似合うかもしれません。
金沢と南砺を一つの文化圏として結ぶ
このFM局で最も特徴的な部分は、金沢と南砺を県境で分けないことです。
金沢には金沢21世紀美術館、鈴木大拙館、ひがし茶屋街、片町、竪町などがあります。
山を越えた南砺には、福光、井波、城端、五箇山といった、それぞれ異なる文化があります。
普通であれば別々の県の情報として扱われますが、金沢シティFMでは一つの放送圏として扱います。
金沢の人に南砺を紹介し、南砺の人に金沢を紹介する。
観光客には、その両方を同じFM局から紹介する。
行政区域ではなく、人の移動と文化のつながりを基準にする。
それこそが、このFM局を既存局と最も大きく差別化する部分になると思います。
医王山から流れてくる「THE SOUND OF KANAZAWA.」
朝6時、医王山の送信所から87.6MHzの電波が流れ始めます。
「Good morning, Kanazawa. Good morning, Nanto.」
短いジングルのあとに音楽が流れる。
南砺から国道304号を越えて金沢へ向かう車の中で聞いている人がいる。
金沢駅近くのホテルで聞いている旅行者がいる。
香林坊のショップで流れている。
南砺のカフェでも同じ音楽が流れている。
そして曲間に、
「KANAZAWA CITY FM 87.6――THE SOUND OF KANAZAWA.」
というステーションIDが入る。
県境を越えて、一つのFM局が金沢と南砺をつなぐ。
あくまでも妄想ではありますが、こんなFM局が本当に存在したら、私はかなりの時間をこの局と一緒に過ごすと思います。
ラジオかなざわとも違う。
エフエム石川とも違う。
MRO北陸放送とも違う。
東京のFM局をそのまま真似するわけでもなく、AFNをコピーするわけでもない。
それぞれの魅力からヒントを得ながら、金沢という街に合った一つの音を作る。
法人名称は「金沢エフエム放送株式会社」。
愛称は「KANAZAWA CITY FM/金沢シティFM」。
架空の周波数は87.6MHz。
送信所は医王山。
キャッチコピーは、
THE SOUND OF KANAZAWA.
そしてもう一つ、
FROM KANAZAWA, ACROSS THE MOUNTAINS TO NANTO.
金沢から、山を越えて南砺へ。
そんなFM局があっても、面白いと思いませんか。
本日も最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました!
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